おたがまつり(長仙寺)

【祭礼日】3月第二日曜日
【場 所】長仙寺(田原市六連町居屋敷26)

【日 程】9:00~14:00( 大祭特別祈祷)、15:00(神輿渡御・結願法要)、16:00(餅投げ・玉取り)

長仙寺は真言宗の寺院で金堂(本堂)にある本尊は秘仏の如意輪観音です。境内にある多賀壽命殿は天保5年(1834年)に近江多賀大社から勧請した多賀壽命尊を祀っています。おたがまつりは多賀壽命尊の春季大祭です。

早朝から多賀壽命殿で大祭特別祈祷が行われています。15時から境内の御旅所で神官による祝詞奏上・僧侶による読経が行われた後、先達(山伏)・神官・御祈祷の大札・巫女・幡・御幣・神饌・神輿・僧侶の順で多賀壽命殿に渡ります。

神輿が多賀壽命殿の中に据えられた後、僧侶により結願法要・大般若転読が行われます。ここまで徹底した神仏混淆の行事は見たことがありません。明治初期の廃仏毀釈(キシャク)の際、多賀壽命尊がその対象にならなかったことによるもののようです。

多賀壽命殿での結願法要が終わると、境内の餅投げ台の上から餅投げが行われます。厄年の男と神輿の担ぎ手が投げ、餅には当たりくじのついたものもあり当たった人には景品が配られるようです。

最後に厄除開運を願う「玉取り」が行われます。先ほどの餅投げ台の上から厄年男の代表が、直径5cmほどの金糸で作った鞠(マリ)を10数人の男衆の群れの上に投げます。境内中央の東西15m、南北10mほどの区画内でこの金の鞠(玉)を取り合い、玉を持って金堂前に立てられた緑と赤の幟の間を通り抜けると勝者と認められます。

玉が所定の区画から出ると玉は審判に渡され男衆の中に投げ入れられ、再び取り合いが始まります。厄年男の代表と僧侶が餅投げ台の上で見守る中、激しい取り合いが7分ほど続き勝者が決まりました。勝者は餅投げ台の上で僧侶から、紅白の御幣・鏡餅・酒一升などが贈られます。最後まで神仏混淆の行事でした。

 

祝詞奏上(御旅所)                            読経(御旅所)

 

多賀壽命殿へお渡り

 

    多賀壽命殿へお渡り                        結願法要(多賀寿命殿)

 

     餅投げ                                  金の玉を投げる

 

玉取り

 

勝者を決める緑と赤の幟                         玉取りの勝者


    

祭りの栞(トップ)

 

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