開扉祭(津島神社)

【祭礼日】2月1日(旧暦)
【場 所】津島神社(津島市神明町1)

【日 程】19:45~21:30

津島神社の開扉祭(カイヒサイ)は、本殿の扉を開き内陣に特殊神饌をお供えし御幣を更新する神事で、春になり暖かくなると虫が動き出し災いを起こすので、大松明の忌火で焼き殺し五穀豊穣を祈念する行事でもあります。

開扉祭は「おみと」ととも呼ばれており700年の歴史があるそうです。

暗闇の中、東鳥居前に置かれた大松明に清火が点火されます。大松明は津島神社の神饌田で栽培され刈り取られた葭(ヨシ)の束を10数cm間隔で藁縄で締め固めたもので、直径1m、長さ10mにもなる大きなものです。これが2本あります。

点火された大松明を50人の消防団員が担ぎ分け東境内を三周した後、2本の大松明が揃って楼門を潜り抜けます。楼門は天正19年(1591年)頃、豊臣秀吉の寄進により建立されたもので国宝に指定されています。国宝の楼門を焦がさんばかりの火が毎年潜るので大丈夫かなとも思います。

消防団員が燃える大松明を担いだまま拝殿前に整列すると、御幣を先頭にして神職数人が大松明の間を通り抜け拝殿から本殿内陣に進み神事を行います。神事の間に松明が地面に降ろされ藁縄が解かれ、拡げられた大松明は勢いよく燃え上がります。

たちまち見物人が大松明に殺到し燃える葭の枝を奪い合い、まだ火の点いていない葭の枝は大松明の火で燃やします。3年前に見学した際には、白無地の丸提灯の蝋燭に葭の火を移している人が10人ほどいましたが今年は一人もいませんでした。

大松明の燃え残りの枝は田の虫除け・雷除けになり、箸の代わりに使うと歯痛止めの御利益があるといわれています。

大松明が燃えつき見物人の殆どが帰った後も、境内摂社への頒幣(ハンペイ)神事が行われていました。小松明と津島神社独特の桶型提灯の灯りの中で行われていた八柱社での頒幣神事を見学しました。

 

          楼 門                              大松明が楼門を潜り抜ける

 

 大松明を拝殿前に運ぶ                           大松明の藁縄を解く

 

      葭を奪い合う                            大松明の火を葭に点ける

 

頒幣神事(八柱社)

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