黒倉田楽(黒倉神社)

【祭礼日】2月第三日曜日
【場 所】黒倉神社(北設楽郡設楽町平山釜ノ沢4)

【日 程】13:00~15:00

黒倉田楽は五穀豊穣・村人の繁栄を祈願する祭りで、室町時代に発したと言われますが1801年の大火のため記録などが消失し、1812年の写本により1951年に復活したそうです。稲作を模した所作をする田楽と奥三河で行われている花祭りが融合した独特の祭りです。

【演 目】1.大祓い、2.神歌、3.万歳楽、4.ろん舞、5.神座の舞、6.一の舞、7.役所年礼、8.えとくり、9.たねあて、10.こくさ、11.こくさ踏み、12.代馬、13.種まき、14.みな口、15.鳥追い、16.苗見、17.田植え雇人、18.田うち、19.田植え、20.惣田楽、21一の鍵取り、22.松風丸、23.四寸の鍵取り、24.三鬼の舞、25.獅子と駒

1~19番までは拝殿を兼ねた観音堂内で行われ、20~25番は境内で行われます。神歌(2番)では、禰宜と20人の「みょうど」が「うたぶり」を30分余り唱和します。

こくさ(10番)では榊の枝の葉をもぎ取りながら五方を廻り、こくさ踏み(11番)では御幣の付いた縄を足にかけ五方を廻ります。

みな口(14番)では、一人が蚕の掃立(ハキタテ)から繭になるまでの次第を述べ、後ろの4人が般若心経を唱えます。掃立とは、卵からかえったばかりの蚕を蚕卵紙から掃き取って蚕座(サンザ)
へ移す作業です。田楽で養蚕作業を採り入れているのは珍しいです。

田うち・田植え(18・19番)では、中央に置かれた太鼓を田と見立てて歌の拍子に合わせて、細い木の枝で太鼓を叩き田うちを模し、榊の枝で太鼓を叩き田植えを模します。以前は子供が行っていたようですが、現在では観客の希望者も参加できるようになっています。

お櫃(ヒツ)持ちも田うち・田植えの所作に加わり、これが終わるとお櫃の中のご飯をしゃもじにすくって皆さんに配ります。

惣田楽(20番)では、おさきが竹と白い紙の短冊で作った花笠を被り、両側を白い紙の短冊で飾った棒を持ち、おさきの後に白い花笠を被った子供たちが続き焚き火の周りを廻ります。一周すると花笠を脱ぎ手に持って焚き火の周りを廻ります。

この後、火の禰宜(ネギ)の面が鈴と扇を持って(21番)、おじょろうの面が鈴と扇を持って(22番)、翁の面が鈴と御幣を持って(23番)焚き火の周りを廻ります。

三鬼の舞(24番)では、花祭りの役鬼である山見鬼・榊鬼・茂吉鬼が登場し、反閇(ヘンベ)を踏み、焚き火の周りを舞います。山見鬼と榊鬼は鉞(マサカリ)を持ち、茂吉鬼は槌を持っています。

最後の獅子と駒では、神座に寝ている獅子と駒に御幣を持った禰宜が獅子を起し、獅子が境内へ出て行くと駒に「小松原の笹が好きか」と問い駒が首を横に振り、「16、7の娘が好きか」と問い獅子が首を縦に振り境内に出ます。駒は細面の白い馬です。

獅子は境内を右回りに廻り駒は左回りに廻ります。獅子と駒が出会うと獅子は駒の鼻づらを噛みます。これを3回繰り返します。司会の解説では獅子は女、駒は男で、男女交合を表しているそうです。

境内では「平山たんぽぽの会」が豚汁と五平餅を振る舞っていました。残念ながら食べそびれてしまいました。

 

神歌(うたぐら)                             撥(バチ)の舞

 

 万歳楽                                    神座の舞

 

えとくり                                    こくさ

 

こくさ踏み                                    代 馬

 

 種まき                                     みな口

 

鳥追い                                     田打ち

 

     田植え                                 御飯を手に頂く

 

 惣田楽                                  一の鍵取り

 

    松風丸                                 四寸の鍵取り

 

三鬼の舞                                   獅子と駒

祭りの栞(トップ)

 

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